みなさん、数年前に「メガバンクが数万人規模の人員削減を計画している」というニュースが話題になったのを覚えていますか?当時、AIやロボットが人間の仕事を奪う象徴的な出来事として、結構衝撃を受けた記憶があります。
あれから時間が経ち、実際のところどうなったんでしょうか。そして、最近話題の「生成AI」は、この流れをどう加速させているのか。気になったので、金融業界における業務自動化の現在地と未来について調べてみました。これは金融業界だけの話じゃなく、僕たちの未来の働き方を考える上でもすごく重要なヒントになりそうです。
- ✅ RPAによる定型業務自動化は一段落。現在は「生成AI」による知的業務の変革フェーズへ。
- ✅ 目的は単純な人員削減ではなく、AIとの協働による「業務の高度化」と生産性向上。
- 🔮 将来の展望と、僕たちが今やるべき「リスキリング」の方向性も考察!
かつて騒がれた「RPAによる大量削減」のその後
2017年頃の衝撃的なニュースを振り返る
時計の針を少し戻すと、2017年頃、日本のメガバンクを中心にRPA(Robotic Process Automation)の導入が急速に進みました。RPAっていうのは、パソコン上の決まった操作をロボットに記憶させて自動化する技術のことですね。
これに合わせて、各金融グループは将来的な業務量の削減と、それに伴う数千人から万人単位の人員計画を発表しました。例えば、当時、3メガバンクグループ(三菱UFJ、三井住友、みずほ)合計で約3万人分の業務量削減や体制見直しが計画されていたそうです。これが「AIによる大量削減」として大きく報じられたわけです。
ただ、これは明日すぐにクビを切るという話ではなく、中長期的な自然減や配置転換を含んだ数字だったみたいですね。当時は、バックオフィス業務の事務手続きやデータ入力といった「定型業務」をロボットに任せる、自動化の第一フェーズだったと言えます。
実際にどれくらいの成果があったのか
では、実際にどれくらいの効果があったんでしょうか。調べてみると、各行ともRPA導入でとんでもない時間の業務削減を実現していました。
例えば、三井住友フィナンシャルグループは、RPA導入によって2020年3月末までに約300万時間以上の業務量削減を実現したと公表しているそうです。300万時間って、ちょっと想像つかない数字ですよね。UiPathやBizRobo!といったRPAツールが、裏方でせっせと働いてくれたおかげで、人間は膨大な単純作業から解放されたわけです。
そして時代は「生成AI」へ。脳の代替が始まった

RPAは「手」、生成AIは「脳」
RPAによる定型業務の自動化は、現在ではある程度成熟して、完了フェーズに入ってきているようです。そして今、新たな潮流として2022年末からの「生成AIブーム」が来ています。
これが面白いんですが、RPAがパソコン操作という「手」の代替だったのに対し、ChatGPTやAzure OpenAI Serviceのような生成AIは、思考や言語化、判断支援といった「脳」の代替・拡張を可能にするんですよね。これまで自動化が難しかった、文章作成や情報抽出、高度な顧客対応支援といった「非定型業務」までもが効率化の対象になってきたんです。
メガバンクは生成AIをどう使っている?
金融業界は、この生成AIの導入にもめちゃくちゃ積極的みたいです。
例えば、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)では、マイクロソフトの「Azure OpenAI Service」を使ったAIアシスタントツールを全従業員向けに導入して、情報検索や文章作成などに活用しているそうです。三菱UFJ銀行でも、稟議書作成や社内手続きの照会応答業務などに生成AIを活用し、一部の業務では作業時間を50%以上短縮できる可能性も出ているとか。みずほフィナンシャルグループでは、システム開発のプログラミング補助に活用して開発効率を上げようとしているみたいですね。
この先どうなる?削減ではなく「高度化」へのシフト

こうやって見ていくと、「結局、人間の仕事はなくなるの?」と不安になるかもしれません。でも、現在の焦点は単純な「人員削減」から少し変わってきているようです。
未来の方向性としては、自動化によって生まれた余剰リソースを、もっと付加価値の高い業務へシフトさせる「人材の再配置と業務の高度化」に移っているみたいです。例えば、事務作業をしていた人が、コンサルティング営業や新規事業開発といった、より人間らしい複雑な問題解決が必要な仕事に移るイメージですね。
ガートナーなどの調査会社も、これからはRPAとAIを組み合わせた「ハイパーオートメーション」がトレンドになると予測しています。つまり、AIと人間が協働するワークスタイルが標準になっていくんでしょうね。
他分野への応用アイデア
金融業界の事例は、他の分野でも応用できるヒントがたくさんあります。僕のブログのカテゴリに合わせて、いくつか考えてみました。
【Web制作】コーディングとコンテンツ作成のハイブリッド自動化
Web制作の現場でも、この流れは加速しそうです。例えば、RPAを使ってサイトの動作テストや画像の書き出しといった定型作業を自動化しつつ、生成AI(GitHub Copilotなど)を使ってコーディングを補助させたり、ダミーテキストや基本的な記事構成案を作成させたりする。人間は、デザインの微調整や、よりクリエイティブな企画、最終的なクオリティチェックに集中する。そんな「ハイパーオートメーション」な制作フローが当たり前になるかもしれません。
【ライブ配信】リアルタイム分析と切り抜き動画の自動生成
ライブ配信の分野でも面白い使い方ができそうです。配信中の膨大なコメントを生成AIがリアルタイムで分析して、配信者に「今、視聴者はこういう話題に興味を持っています」とフィードバックしたり、ネガティブなコメントを自動でフィルタリングしたり。さらに、配信終了後には、AIが盛り上がったシーンを自動で検出して、ショート動画用の「切り抜き」を半自動で作成してくれるツールなんかも、もっと進化していきそうですね。
まとめ
金融業界の大規模な自動化の事例を見てきましたが、これは決して他人事ではなく、これからのビジネス環境の縮図だと感じました。
大切なのは、「AIに仕事を奪われる」と恐れるのではなく、AIを強力なパートナーとして使いこなす側に回ることだと思います。AIは論理的な文章作成や前例に基づく最適解を出すのは得意ですが、共感に基づくコミュニケーションや、全く新しい概念の創造は苦手です。
僕たち個人としては、生成AIへの指示出し(プロンプトエンジニアリング)のような「AIを使うスキル」を身につけつつ、同時に「AIにはできない人間ならではの領域」を磨いていく。そんな「リスキリング(学び直し)」が、これからの生存戦略になりそうですね。まずは食わず嫌いせずに、最新のAIツールに触れてみるところから始めてみるのが良さそうです。


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