🌏 なぜ海外VPSを検討するのか?
国内VPSだけでなく、海外VPSにも目を向けると選択肢が大きく広がります。永久無料枠・圧倒的なAPI対応・グローバル展開など、国内VPSにはない魅力を持つサービスが多数あります。
この記事では、日本リージョンがある海外VPS 5社を中心に、料金・API・特徴を徹底比較。国内VPSとの違いや、どんなケースで海外VPSを選ぶべきかも解説します。
🔄 海外VPSと国内VPSの違い
| 項目 | 海外VPS | 国内VPS |
|---|---|---|
| 💰 料金 | USD/EUR建て。為替で変動 | 日本円固定 |
| 🔌 API | ほぼ全社充実。Terraform対応が標準 | 対応はConoHa・さくら・Indigoなど一部 |
| 🗣️ サポート言語 | 基本英語のみ | 日本語対応 |
| 💳 支払い方法 | クレカ・PayPalが中心 | クレカ・コンビニ・銀行振込など多様 |
| 🌍 リージョン | 世界中に展開 | 日本国内のみ |
| 🆓 無料枠 | Oracle Cloud等で永久無料あり | 基本なし(お試し程度) |
| 📜 法的管轄 | 海外法準拠の場合あり。データ所在地に注意 | 日本法準拠 |
📋 比較対象の5社+番外編2社
メイン(日本リージョンあり)
- 🔵 Vultr(東京・大阪)
- 🟢 Linode / Akamai(東京)
- 🟠 AWS Lightsail(東京)
- 🔴 Google Cloud Compute Engine(東京・大阪)
- 🟤 Oracle Cloud(東京・大阪)
番外編(日本リージョンなし)
- ⬜ DigitalOcean(最寄り:シンガポール)
- 🟥 Hetzner(最寄り:シンガポール)
⚡ 一目でわかる比較一覧
| 項目 | Vultr | Linode | Lightsail | Google Cloud | Oracle Cloud |
|---|---|---|---|---|---|
| 💰 最安月額 | $2.50(約375円) | $5(約750円) | $3.50(約525円) | 〜$5.50(約825円) | 無料 |
| 🗾 日本DC | 東京・大阪 | 東京 | 東京 | 東京・大阪 | 東京・大阪 |
| ⏱️ 課金単位 | 時間 | 月(時間按分) | 月 | 秒 | 時間 |
| 🔌 API | ◎ | ◎ | ◎(AWS連携) | ◎(GCP連携) | ◎ |
| 🗣️ 日本語サポート | × | × | ○(有料) | ○(有料) | ○ |
| 🆓 無料枠 | なし | $100クレジット | 3ヶ月無料 | 米国のみ | 永久無料 |
🔍 各サービス詳細レビュー
🔵 1. Vultr
米国発のクラウドVPS。東京・大阪の2拠点を持ち、海外VPSの中では日本向けに最も使いやすいサービスの一つです。
料金プラン
| プラン | vCPU | メモリ | SSD | 転送量 | 月額 | 円換算 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Regular | 1コア | 512MB | 10GB | 0.5TB | $2.50 | 約375円 |
| Regular | 1コア | 1GB | 25GB | 1TB | $5 | 約750円 |
| High Perf | 1コア | 1GB | 25GB NVMe | 1TB | $6 | 約900円 |
| High Perf | 2コア | 2GB | 50GB NVMe | 2TB | $12 | 約1,800円 |
🔌 API対応
RESTful API v2を完備。全機能をAPIで操作可能。Terraform、CLI、Go SDKに対応しています。
✅ メリット
- $2.50〜と海外VPS最安クラス
- 東京・大阪の2拠点
- デプロイが非常に高速
- 時間課金で柔軟
- Bare Metal・GPU対応
⚠️ デメリット
- 日本語サポートなし
- USD建て(為替変動あり)
🟢 2. Linode / Akamai
2022年にAkamaiが買収。CDNとの統合が強みで、コンテンツ配信を重視するサービスに適しています。
料金プラン
| プラン | vCPU | メモリ | SSD | 転送量 | 月額 | 円換算 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Shared | 1コア | 1GB | 25GB | 1TB | $5 | 約750円 |
| Shared | 1コア | 2GB | 50GB | 2TB | $12 | 約1,800円 |
| Dedicated | 1コア | 4GB | 80GB | 4TB | $36 | 約5,400円 |
🔌 API対応
RESTful API完備。Terraform、CLI、Python/Go SDKに対応。
✅ メリット
- Akamai CDN統合
- 転送量プール制(全インスタンスで共有)
- 新規$100クレジットあり
- 定額で予測しやすい料金
⚠️ デメリット
- 日本語サポートなし
- 最安$5〜でVultrより高め
🟠 3. AWS Lightsail
AWSの簡易版VPS。AWSの巨大エコシステムへの入口として、将来的なスケールアップを見据えた選択肢です。
料金プラン
| プラン | vCPU | メモリ | SSD | 転送量 | 月額 | 円換算 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 最小 | 2コア | 512MB | 20GB | 1TB | $3.50 | 約525円 |
| 標準 | 2コア | 1GB | 40GB | 2TB | $5 | 約750円 |
| 中間 | 2コア | 2GB | 60GB | 3TB | $12 | 約1,800円 |
| 上位 | 2コア | 4GB | 80GB | 4TB | $20 | 約3,000円 |
🔌 API対応
AWS SDK/CLI完備。VPC PeeringでEC2・RDS・S3などAWSサービスと直接接続可能です。
✅ メリット
- AWSサービスとシームレスに連携
- 3ヶ月無料枠あり
- 日本語サポートあり(有料)
- 固定料金で分かりやすい
⚠️ デメリット
- 超過帯域幅が東京は$0.14/GBと高い
- Lightsail単体では機能が限定的
🔴 4. Google Cloud Compute Engine
Googleのクラウド基盤。秒単位課金と継続利用割引(SUD)が特徴です。
料金プラン(東京リージョン)
| マシンタイプ | vCPU | メモリ | 月額目安 | 円換算 |
|---|---|---|---|---|
| e2-micro | 0.25 | 1GB | 〜$5.50(SUD適用) | 約825円 |
| e2-small | 0.5 | 2GB | 〜$15 | 約2,250円 |
| e2-medium | 1 | 4GB | 〜$30 | 約4,500円 |
※ ストレージ・ネットワーク料金は別途。無料枠のe2-microは米国リージョン限定で東京は対象外。
✅ メリット
- GCPの全サービスと統合
- 秒単位課金で無駄がない
- 継続利用割引が自動適用
- 日本語サポートあり(有料)
- 東京・大阪の2拠点
⚠️ デメリット
- 料金体系が複雑(総額が読みにくい)
- VPS用途としてはコスパが低い
- 無料枠は東京では使えない
🟤 5. Oracle Cloud
海外VPSの中で最強の無料枠を提供。ARM 4コア24GBメモリが永久無料という破格のサービスです。
Always Free(永久無料)枠
| タイプ | スペック | ストレージ | 転送量 | 料金 |
|---|---|---|---|---|
| AMD Micro VM ×2 | 各1/8 OCPU, 1GB RAM | 合計200GB | 10TB/月 | 永久無料 |
| ARM Ampere A1 | 最大4コア, 24GB RAM | 合計200GB | 10TB/月 | 永久無料 |
💡 ARM Ampere A1の4コア24GBは、国内VPSなら月額1万円以上のスペックに相当します。
✅ メリット
- ARM 4コア24GBが永久無料
- 東京・大阪の2拠点
- 10TB/月の転送量
- 日本語サポートあり
- APIも充実
⚠️ デメリット
- ARM A1は東京で常に在庫不足(取得困難)
- 取得にはスクリプトによる自動リトライが実質必須
- 無料枠はコミュニティサポートのみ
💹 国内VPSとのコスト比較(2GBメモリ帯)
同スペック帯で国内VPSと海外VPSの月額を比較してみましょう(1USD=150円換算)。
| サービス | 種別 | 月額 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 🟤 Oracle Cloud | 海外 | 無料 | ARM 4コア24GB永久無料(在庫問題あり) |
| 🔵 Vultr | 海外 | 約1,800円($12) | High Performance 2GB |
| 🟢 Linode | 海外 | 約1,800円($12) | Shared 2GB |
| 🟠 AWS Lightsail | 海外 | 約1,800円($12) | 2GB / 3TB転送 |
| 🟦 KAGOYA CLOUD | 国内 | 770円 | 2GB / 日額課金 |
| 🟢 WebARENA Indigo | 国内 | 814円 | 2GB / 時間課金 |
| 🟠 ConoHa VPS | 国内 | 1,133円 | 2GB / 時間課金 |
| 🟧 Xserver VPS | 国内 | 1,496円 | 2GB / NVMe SSD |
| 🔴 Google Cloud | 海外 | 約2,250円(〜$15) | e2-small + ストレージ別 |
📌 Oracle Cloudの無料枠を除けば、同スペック帯では国内VPS(KAGOYA・Indigo)の方が安いケースが多いです。海外VPSは料金の安さよりも、API・エコシステム・グローバル展開といった付加価値で選ぶのが正解です。
🏆 用途別おすすめ
🆓 無料で始めたい → Oracle Cloud
ARM 4コア24GBメモリが永久無料。開発・検証環境はもちろん、軽量な本番運用にも十分なスペックです。ただし東京リージョンのARM A1は在庫が常に不足しているため、取得には根気が必要です。
💰 海外VPSで日本向け最安 → Vultr
$2.50〜と海外VPS最安クラス。東京・大阪の2拠点があり、日本向けサービスにも使えます。時間課金でAPIも充実しているため、自動化にも最適です。
☁️ AWS連携が必要 → AWS Lightsail
S3・RDS・Lambda等のAWSサービスと連携したいなら最適な入口。Lightsailで始めて、規模が拡大したらEC2に移行するパスも用意されています。
📡 CDN統合が重要 → Linode / Akamai
Akamai CDNとの統合が強み。グローバルにコンテンツを配信するWebサービスに向いています。転送量プール制で複数インスタンスの運用もしやすいです。
🔧 GCP連携が必要 → Google Cloud
BigQuery・Cloud Run・Firebase等のGCPサービスと統合したい場合に。VPS単体のコスパは高くないですが、GCPエコシステムの中で使うなら合理的な選択です。
📎 番外編:日本リージョンはないが知っておきたいサービス
⬜ DigitalOcean(最寄り:シンガポール)
英語圏で最も人気のあるVPSの一つ。チュートリアル・ドキュメントが圧倒的に充実しており、新しい技術を学ぶ際の参考資料として非常に優れています。$200の新規クレジットあり。
日本リージョンはありませんが、シンガポールからの遅延は約60〜80ms程度。海外ユーザー向けのサービスや、学習目的であれば十分な選択肢です。
🟥 Hetzner(最寄り:シンガポール)
ドイツ発の自社データセンター運営によるVPS。EU拠点ではEUR 3.49〜(約560円)で20TBの転送量込みという圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。
欧米向けWebサービスの運用や、大容量ファイル配信など、日本向けでなければ最強クラスのコスパです。ARMプラン(CAX)はさらに安価です。
🤔 海外VPSを使うべきケース / 国内VPSの方がいいケース
🌏 海外VPSを使うべきケース
- 無料で運用したい → Oracle Cloud Free Tier
- グローバル展開 → 世界中にリージョンがあるVultr・Linode
- AWS/GCP連携 → Lightsail・Google Cloud
- Terraform/IaC中心の運用 → 海外VPSはAPI対応が標準
- 海外向けサービス → 海外リージョンで低遅延提供
- 学習・検証 → 時間課金や無料枠で気軽に試せる
🏠 国内VPSの方がいいケース
- 日本語サポートが必要 → 国内VPSは全社日本語対応
- 為替リスクを避けたい → 日本円固定料金
- コンビニ・銀行振込で払いたい → 国内VPSは支払い方法が多様
- 日本の個人情報保護法を厳守 → データ所在地を日本に限定
- 同スペックで最安を求める → KAGOYA・Indigoの方が安い場合が多い
📝 まとめ
海外VPS 5社(+番外編2社)を比較しました。ポイントを整理します。
- 🆓 無料で始めるなら → Oracle Cloud(永久無料枠)
- 💰 海外VPSで日本向け最安 → Vultr($2.50〜)
- ☁️ AWS連携 → AWS Lightsail
- 📡 CDN統合 → Linode / Akamai
- 🔧 GCP連携 → Google Cloud
ただし、日本語サポート・為替リスク・支払い方法を考えると、国内VPSの方が合うケースも多くあります。前回の記事「国内VPS 6社徹底比較」と合わせて、自分に最適なVPSを見つけてください。


コメント